December 25, 2014 - Famitsu Interview with Hironobu Sakaguchi and Yoshinori Kitase

https://www.famitsu.com/news/201412/25068666.html


『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談(2/2) 2014.12.25 18:00

広告 ■坂口氏が、ナンバリング『FF』のスタッフが制作する北瀬氏の新作にツッコミ!?  『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_07

――北瀬さんは『FFXIII』シリーズの制作を終えられて、現在はつぎの作品に取りかかっているんですよね。

北瀬 はい。『FFXIII』のときもそうだったのですが、坂口さんには発表前にお見せしていて。今日は、最新のバージョンを持ってきているんです(iPhoneとNexus 5の実機を取り出してプレイ開始)。『メビウス ファイナルファンタジー』(以下、『メビウスFF』)というタイトルになります。

※[関連記事]『メビウス ファイナルファンタジー』最新情報――ナンバリング制作陣が開発する驚異のクオリティー

――おお、このグラフィックはすごいですね!

北瀬 最新のiOS 8では“Metal”というグラフィックスAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)が使われているのですが、それに対応しています。

――今回はどのようなゲームに?

北瀬 マップの移動こそ行き先を指定するオート移動になりますが、フィールドの探索、バトルの戦略性、成長システムなどは『FF』の王道を行くものになります。

――ストーリーは用意されているのですか?

北瀬 シナリオは野島(野島一成氏。『FFVII』や『FFX』などのシナリオを手掛ける。ステラヴィスタ代表)さんにお願いしていて、ナンバリングタイトルにも引けを取らない、凝った物語が展開されますよ。そういえば、『メビウスFF』について、ちょうど『テラバトル』がリリースされる前日にミストウォーカーさんにおじゃまして、いろいろ相談させていただきましたね。

坂口 こちらがいちばん不安になっていて、どうなるかわからないとか言っているときに押しかけてきて、企画会議を始めてさあ(笑)。

北瀬 いやいや。相談しようとしたら、「できたばかりのPV見てよ!」と、『テラバトル』のダウンロードスターターのPVを見せてきたじゃないですか(笑)。

――すごい状況ですね(笑)。『メビウスFF』の配信時期はいつごろに?

北瀬 2015年春を目標にしています。

坂口 (ゲームを触りながら)うーん、ここがイマイチだよ、このチュートリアルのテキストのところ。

『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_05 『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_06

北瀬 昔、坂口さんに「チュートリアルもゲームなんだから、ちゃんと楽しませろよ」と言われましたね。

坂口 チュートリアルは説明書ではない、楽しませなきゃ、ってね。行間が狭くて読みづらいから、あと2ドットは開けよう(笑)。カスタマイズ画面はどうなっているの?

北瀬 (操作しつつ)この画面で、アビリティのカスタマイズなどができます。ジョブ設定枠というものがありまして……。

坂口 パラメーターを大きく変える、いわゆるジョブチェンジができるのね? 絵は新しく描いてるの?

北瀬 板鼻(板鼻利幸氏。『チョコボの不思議なダンジョン』シリーズや『FFエクスプローラーズ』などを担当するスクウェア・エニックス所属のアーティスト)が描いています。

坂口 板鼻はチョコボのイメージが強いけどな~(笑)。でも、うまいね。これ、ワールドマップ全景が球形の表示になっていて、地球を見ているような眺めだけれど、ここから拡大はできるのかな?

北瀬 現状はできないですね。

坂口 (冗談っぽく)拡大しようよ! グラフィックがキレイなんだから、プレイヤーも拡大したくなるよ。

北瀬 この記事を読んだら、スタッフも「坂口さんに言われたからには入れなきゃ」と思うでしょうね(苦笑)。

坂口 じゃあ、僕が個人的に実装してほしいことを言うけど、いい? このワールドマップ、月が欲しいね~、とか(笑)。

北瀬 月があると、行きたくならないですか?

坂口 それが狙いだよ! いまは行けなくてもいいんだ。でも、「先々、月で何かあるかもしれない」と思うでしょ。

――確かに月などが表示されていると、バージョンアップで何かあるかもと、楽しみになります。

坂口 ほら、林さんだってそう言ってるよ(笑)。大事だよ、そういうところは!

北瀬 いつもの調整になってきましたね(笑)。 “ゲームから受ける刺激”をスマホのゲームで享受できるいま、新たな潮流を作るために 『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_08

――お話を聞いていて改めて思いましたが、坂口さんは本当に、世界観や期待感を大事にされますよね。『テラバトル』もそうです。

坂口 世界観の構築は大事ですよね~。そこからストーリーもじわじわと生み出されていくというか。もちろん、キャラクター設定が最重要で、藤坂(藤坂公彦氏。『テラバトル』のデザインを手掛ける。ミストウォーカー所属)の絵と相まって、評価をいただいています。

――北瀬さんは『テラバトル』は?

北瀬 ちょこちょこと遊ばせていただいているのですが、ダメージ床が懐かしくて。初期の『FF』には、マップにダメージ床や強制移動させられる床がありましたよね。3Dになってから、そういった要素をすっかり忘れていたことに気づきました。それから、やはり世界観やメニュー画面のセンスは大きいなと。シンプルだけどカッコイイな、センスがいいなと感心しながら遊んでいたら、突然ダメージ床が登場して、ハッとさせられる。縦横方向のみ攻撃できるという要素も懐かしいですよね。うちのスタッフもハマっているみたいです。

坂口 やってくれてるんだ。純粋にうれしいな。課金とかもしているの?

北瀬 たぶん、しているかと(笑)。でも、坂口さんがミストウォーカーで『Party Wave』(ミストウォーカー初のゲームアプリ。2012年配信)を作っていた当時は、「課金なんて」と言っていましたよね?

坂口 やはり、広まるのはいいけれど、儲けすぎちゃだめかな~と。そういうところも、口出ししていいかな?

北瀬 そこもですか?(笑)

坂口 いやいや。儲けるなとは言わない。でも、ほどほどのラインってのがあるのかな、と。そのためのやりかたを見つけて、先陣をいっしょに切ろうよ。それでうまく回るのなら、みんなもそっちに向かうかもしれない。ゲームのおもしろさで勝負しよう。

――さらに『メビウス FF』と『テラバトル』でコラボレーションができたりすると、おもしろそうですね。

坂口 できそうだよね。やろうよ!

北瀬 やりましょうか(笑)。『メビウスFF』には、ほかの世界観のものが混ざってきても違和感がない要素があるので、そのあたりで考えられればと。

――企画会議のような空気になってきました(笑)。

坂口 思わず(笑)。これ、チームは何人くらい?

北瀬 基本的には社内のチームで、スマホ開発では破格の大チームです。『FF』のナンバリングタイトルを手掛けたスタッフで構成されています。それくらい本気で開発しているんですよ。

坂口 社内だけで制作するのは、初めてじゃない?

北瀬 この規模でがっつりと作るのは初めてですね。一部のイラストやグラフィックについては、外部の方に参加していただいていますが。

坂口 制作費はいくらくらいなの?

北瀬 それは言えませんよ(笑)。

――(笑)。北瀬さんは、なぜスマホを舞台に、ここまで本格的な『FF』シリーズの新作を作ろうと思われたのでしょうか?

北瀬 ご存じの通り、スマホでも家庭用ゲーム機と遜色ない作品を出せる状況なのに、そこまでの作品がないと思ったのがきっかけです。それにいまや、ゲームに触れる時間が長い端末はスマホですしね。

坂口 そういう時代になった。スマホのゲームで、満足のいく“ゲームから受ける刺激”を享受できるようになりつつあるよね。

――坂口さん、『メビウスFF』は、ユーザーを満足させられそうですか?

坂口 これは完成していないので、まだわかりません。ただ、もうちょっと捻りは欲しいよね。ここまで絵がしっかりとできているなら、もっとじっくりユーザーが触れる部分が多いといいんじゃないかな。

北瀬 スタッフに伝えておきます。じつは『メビウスFF』は“光の戦士”が題材で、『FFI』をリスペクトしている部分があるので、坂口さんに事前にお見せしようと決めたんですよね。『FFI』とはストーリーも設定も違うし、リメイクでもないんですけど。

坂口 キャラクターをもうちょっと天野喜孝さんのイラストに近い感じにするとか、“ポイント”があるといいよね。みんながこのゲームを遊んだとき、「これは『FF』だ」と伝わるようなものがあればいいなあと。

北瀬 さすがに顔の変更はできませんが、光の戦士の鎧などは用意しています。ちょっと考えてみますね。

坂口 ここまで作り込まれているからこそ、いろいろと言いたくなってしまうね。もうちょっと触っていいかな?(笑)

北瀬 ぜひ! 今日はいい機会をいただけました。今後もご意見を聞いたり、コラボしたりと、ごいっしょできればいいですね。

『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談(2/2) 2014.12.25 18:00

広告 ■坂口氏が、ナンバリング『FF』のスタッフが制作する北瀬氏の新作にツッコミ!?  『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_07

――北瀬さんは『FFXIII』シリーズの制作を終えられて、現在はつぎの作品に取りかかっているんですよね。

北瀬 はい。『FFXIII』のときもそうだったのですが、坂口さんには発表前にお見せしていて。今日は、最新のバージョンを持ってきているんです(iPhoneとNexus 5の実機を取り出してプレイ開始)。『メビウス ファイナルファンタジー』(以下、『メビウスFF』)というタイトルになります。

※[関連記事]『メビウス ファイナルファンタジー』最新情報――ナンバリング制作陣が開発する驚異のクオリティー

――おお、このグラフィックはすごいですね!

北瀬 最新のiOS 8では“Metal”というグラフィックスAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)が使われているのですが、それに対応しています。

――今回はどのようなゲームに?

北瀬 マップの移動こそ行き先を指定するオート移動になりますが、フィールドの探索、バトルの戦略性、成長システムなどは『FF』の王道を行くものになります。

――ストーリーは用意されているのですか?

北瀬 シナリオは野島(野島一成氏。『FFVII』や『FFX』などのシナリオを手掛ける。ステラヴィスタ代表)さんにお願いしていて、ナンバリングタイトルにも引けを取らない、凝った物語が展開されますよ。そういえば、『メビウスFF』について、ちょうど『テラバトル』がリリースされる前日にミストウォーカーさんにおじゃまして、いろいろ相談させていただきましたね。

坂口 こちらがいちばん不安になっていて、どうなるかわからないとか言っているときに押しかけてきて、企画会議を始めてさあ(笑)。

北瀬 いやいや。相談しようとしたら、「できたばかりのPV見てよ!」と、『テラバトル』のダウンロードスターターのPVを見せてきたじゃないですか(笑)。

――すごい状況ですね(笑)。『メビウスFF』の配信時期はいつごろに?

北瀬 2015年春を目標にしています。

坂口 (ゲームを触りながら)うーん、ここがイマイチだよ、このチュートリアルのテキストのところ。

『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_05 『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_06

北瀬 昔、坂口さんに「チュートリアルもゲームなんだから、ちゃんと楽しませろよ」と言われましたね。

坂口 チュートリアルは説明書ではない、楽しませなきゃ、ってね。行間が狭くて読みづらいから、あと2ドットは開けよう(笑)。カスタマイズ画面はどうなっているの?

北瀬 (操作しつつ)この画面で、アビリティのカスタマイズなどができます。ジョブ設定枠というものがありまして……。

坂口 パラメーターを大きく変える、いわゆるジョブチェンジができるのね? 絵は新しく描いてるの?

北瀬 板鼻(板鼻利幸氏。『チョコボの不思議なダンジョン』シリーズや『FFエクスプローラーズ』などを担当するスクウェア・エニックス所属のアーティスト)が描いています。

坂口 板鼻はチョコボのイメージが強いけどな~(笑)。でも、うまいね。これ、ワールドマップ全景が球形の表示になっていて、地球を見ているような眺めだけれど、ここから拡大はできるのかな?

北瀬 現状はできないですね。

坂口 (冗談っぽく)拡大しようよ! グラフィックがキレイなんだから、プレイヤーも拡大したくなるよ。

北瀬 この記事を読んだら、スタッフも「坂口さんに言われたからには入れなきゃ」と思うでしょうね(苦笑)。

坂口 じゃあ、僕が個人的に実装してほしいことを言うけど、いい? このワールドマップ、月が欲しいね~、とか(笑)。

北瀬 月があると、行きたくならないですか?

坂口 それが狙いだよ! いまは行けなくてもいいんだ。でも、「先々、月で何かあるかもしれない」と思うでしょ。

――確かに月などが表示されていると、バージョンアップで何かあるかもと、楽しみになります。

坂口 ほら、林さんだってそう言ってるよ(笑)。大事だよ、そういうところは!

北瀬 いつもの調整になってきましたね(笑)。 “ゲームから受ける刺激”をスマホのゲームで享受できるいま、新たな潮流を作るために 『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談_08

――お話を聞いていて改めて思いましたが、坂口さんは本当に、世界観や期待感を大事にされますよね。『テラバトル』もそうです。

坂口 世界観の構築は大事ですよね~。そこからストーリーもじわじわと生み出されていくというか。もちろん、キャラクター設定が最重要で、藤坂(藤坂公彦氏。『テラバトル』のデザインを手掛ける。ミストウォーカー所属)の絵と相まって、評価をいただいています。

――北瀬さんは『テラバトル』は?

北瀬 ちょこちょこと遊ばせていただいているのですが、ダメージ床が懐かしくて。初期の『FF』には、マップにダメージ床や強制移動させられる床がありましたよね。3Dになってから、そういった要素をすっかり忘れていたことに気づきました。それから、やはり世界観やメニュー画面のセンスは大きいなと。シンプルだけどカッコイイな、センスがいいなと感心しながら遊んでいたら、突然ダメージ床が登場して、ハッとさせられる。縦横方向のみ攻撃できるという要素も懐かしいですよね。うちのスタッフもハマっているみたいです。

坂口 やってくれてるんだ。純粋にうれしいな。課金とかもしているの?

北瀬 たぶん、しているかと(笑)。でも、坂口さんがミストウォーカーで『Party Wave』(ミストウォーカー初のゲームアプリ。2012年配信)を作っていた当時は、「課金なんて」と言っていましたよね?

坂口 やはり、広まるのはいいけれど、儲けすぎちゃだめかな~と。そういうところも、口出ししていいかな?

北瀬 そこもですか?(笑)

坂口 いやいや。儲けるなとは言わない。でも、ほどほどのラインってのがあるのかな、と。そのためのやりかたを見つけて、先陣をいっしょに切ろうよ。それでうまく回るのなら、みんなもそっちに向かうかもしれない。ゲームのおもしろさで勝負しよう。

――さらに『メビウス FF』と『テラバトル』でコラボレーションができたりすると、おもしろそうですね。

坂口 できそうだよね。やろうよ!

北瀬 やりましょうか(笑)。『メビウスFF』には、ほかの世界観のものが混ざってきても違和感がない要素があるので、そのあたりで考えられればと。

――企画会議のような空気になってきました(笑)。

坂口 思わず(笑)。これ、チームは何人くらい?

北瀬 基本的には社内のチームで、スマホ開発では破格の大チームです。『FF』のナンバリングタイトルを手掛けたスタッフで構成されています。それくらい本気で開発しているんですよ。

坂口 社内だけで制作するのは、初めてじゃない?

北瀬 この規模でがっつりと作るのは初めてですね。一部のイラストやグラフィックについては、外部の方に参加していただいていますが。

坂口 制作費はいくらくらいなの?

北瀬 それは言えませんよ(笑)。

――(笑)。北瀬さんは、なぜスマホを舞台に、ここまで本格的な『FF』シリーズの新作を作ろうと思われたのでしょうか?

北瀬 ご存じの通り、スマホでも家庭用ゲーム機と遜色ない作品を出せる状況なのに、そこまでの作品がないと思ったのがきっかけです。それにいまや、ゲームに触れる時間が長い端末はスマホですしね。

坂口 そういう時代になった。スマホのゲームで、満足のいく“ゲームから受ける刺激”を享受できるようになりつつあるよね。

――坂口さん、『メビウスFF』は、ユーザーを満足させられそうですか?

坂口 これは完成していないので、まだわかりません。ただ、もうちょっと捻りは欲しいよね。ここまで絵がしっかりとできているなら、もっとじっくりユーザーが触れる部分が多いといいんじゃないかな。

北瀬 スタッフに伝えておきます。じつは『メビウスFF』は“光の戦士”が題材で、『FFI』をリスペクトしている部分があるので、坂口さんに事前にお見せしようと決めたんですよね。『FFI』とはストーリーも設定も違うし、リメイクでもないんですけど。

坂口 キャラクターをもうちょっと天野喜孝さんのイラストに近い感じにするとか、“ポイント”があるといいよね。みんながこのゲームを遊んだとき、「これは『FF』だ」と伝わるようなものがあればいいなあと。

北瀬 さすがに顔の変更はできませんが、光の戦士の鎧などは用意しています。ちょっと考えてみますね。

坂口 ここまで作り込まれているからこそ、いろいろと言いたくなってしまうね。もうちょっと触っていいかな?(笑)

北瀬 ぜひ! 今日はいい機会をいただけました。今後もご意見を聞いたり、コラボしたりと、ごいっしょできればいいですね。

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